西野監督は何故辞めたか
サッカー2018ワールドカップの日本vsポーランド戦の終盤10分間の戦い方について議論が喧しい。
1対0での敗戦を狙っての時間潰しのためのボール回しには、「スポーツマンシップに反する」「面白くなかった」「卑怯だ」などの批判があった。
一方で、「これが勝負というものだ」「戦術として許される」「よくやった」等の擁護論も多かった。
概してサッカー解説者やマスコミの論調は擁護論が多かったように思う。
中に一部、「あの戦い方はJFA(日本サッカー協会)の行動規範に反する。」の意見があった。
その行動規範を見てみると、第1項に「1.最善の努力:どんな状況でも、勝利のため、またひとつのゴールのために、 最後まで全力を尽してプレーする。」とある。
これを読んで、私はやはりあの10分間はJFAの行動規範に反すると思った。
日本のワールドカップ戦終了後、西野監督は何の感想も述べず、言い訳もせずあっさりと身を退いた。
これは彼自身がJFA行動規範に反した行動をとったことを充分に承知していたからではなかったか?
その責任をとったのではないか?
長谷部の引退も、同じく主将としてJFA行動規範違反に対しての責任をとったのであろう。
サッカー界におけるこの規律が、やがて日本社会全体に良い影響を及ぼすことを願う。
オールドサッカーボーイ 森下一義
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JFAサッカー行動規範
1最善の努力
どんな状況でも、勝利のため、またひとつのゴールのために、 最後まで全力を尽してプレーする。
2フェアプレー
フェアプレーの精神を理解し、 あらゆる面でフェアな行動を心がける。
3ルールの遵守
ルールを守り、ルールの精神に従って行動する。
4相手の尊重
対戦チームのプレーヤーや、レフェリーなどにも、 友情と尊敬をもって接する。
5勝敗の受容
勝利のときに慎みを忘れず、また敗戦も、 誇りある態度で受け入れる。
6仲間の拡大
サッカーの仲間を増やすことに努める。
7環境の改善
サッカーの環境をより良いものとするために努力する。
8責任ある行動
社会の一員として、責任ある態度と行動をとる。
9健全な経済感覚
あらゆる面で健全な経済感覚のもとに行動する。
10社会悪との戦い
薬物の乱用・ 差別などのスポーツの健全な発展を脅かす社会悪に対し、 断固として戦う。
11感謝と喜び
常に感謝と喜びの気持ちをもってサッカーに関わる。