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2010.07.06

口蹄疫発生地域の家畜殺処分

口蹄疫に罹った牛や豚、および近隣地域の家畜を全頭殺処分することについて、ネット上では時折批判意見も見られたが、新聞雑誌TVの大手マスコミにおいて何の批判もないことは天下の摩訶不思議である。

農林水産省やJAが殺処分に躍起になるのは、FAOに「口蹄疫に侵されていない国は、口蹄疫のある国からの食肉の輸入を拒否出来る。」との規定があるとかで、「わが国が口蹄疫のある国になったら輸入を拒否できなくなる。」とかが本当の理由だという説もあった。
しかしこの情報をマスコミが扱うことはなかった。

口蹄疫に関して私が何を言う資格もないが、どうやら世界の趨勢は発生地域の家畜を全頭殺処分することはしない方向にあるようだ。
農家の心のケアの報道もさることながら、世界の口蹄疫対策の現状を大いに報道してもらいたいし、議論してもらいたい。


双子の子供を育てながら現役の厚労省検疫官として活躍する木村盛世氏のブログを紹介する。

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木村盛世のメディカル・ジオポリティクス カフェ  http://kimuramoriyo.blogspot.com/

【FMDの特徴】 
1.蹄が2つに割れている動物に罹る、感染力(他にうつす力)が強い感染症
2.牛の成体の場合、死に至ることは殆ど無く、通常動物は2週間程度で回復する(豚は牛よりも致死率高い)
3.罹った動物の他、carrierと呼ばれる生物や風等、不特定多数によって伝搬されるため封じ込め不可能
4.人にうつったという報告はない
5.感染した動物を食べても人には影響ない
6.治療法はない
7.ワクチンは100%の効果は無し


FMDに罹った動物は痩せて、商品価値がなくなると言われていますが、
1922-24年にイギリスでの流行の際、FMDに罹った牛を介抱し、
1923年のRoyal Showでその牛を優勝させた
Charles Clover 氏の業績があります。


イギリスは、殺処分の対象を緩和することとしました。
具体的には、明らかに健康だと思われる牛に関しては、
殺すか殺さないかは農家の決断にゆだねる、と言うものでした。


日本の悲惨な状況を鑑みてのことでしょうが、
2010年6月28日、オランダ政府は、
「今後FMDの流行の際、殺処分は2度と行わない」という声明を発表しました。


FMDは自然界にごくありふれた病気です。
感染経路も複数あり、特効薬や完全な予防法も無い以上、
封じ込めは不可能であり、根絶することは不可能です。
そうであれば、ウイルスとの共存をも含んだ判断が必要な時だと思います。

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