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2009.04.17

嬋娟-再び レッドクリフPartⅡの3

”嬋娟(せんけん)”なんて言葉をどこから拾ってきた? との質問があったので、ご報告する。

”嬋娟”は、わが語彙にあるにはあった。
黒潮丸通信に載せるにあたり、念のため<広辞苑>に当たった。
”姿のあでやかで美しいさま”とあった。

物足りないので<新明解国語辞典>に当たった。
”あでやかで美しい意の漢語的表現”とあった。

次いで<大言海>(大槻文彦著 富山房 全4巻 昭和7-10年刊)を引っ張り出した。
”姿の艶に美しき状、又、女の美しき貌に云う語”とあった。
用例として孟浩然の詩が出ていたが私には読み下せない。”花嬋娟沃春泉 月嬋娟真可憐”

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この大言海は、私の妻信子の祖父・高島一雄のものであった。
一雄は殆ど苦学して東京農大を卒業して陸軍獣医となり、刻苦奮励して陸軍獣医総監となった。
敗戦後、赤城山に蟄居し、再び世に出ることはなかった。葬儀のとき、県知事が名代として従三位の証書を伝達した。
私は婚約の報告に上がった時にお目にかかったのみである。
陸軍任官後、多くの係累をかかえて厳しい生活の中でこの革装の辞書を購入するのは大変な思いであったろう。
妻・宮にはその思いがあるから捨てられず、娘のよし子に伝えた。
よし子はまた娘の信子に伝えて、ここにある。
いまとなっては大言海はそれほど有用な辞書ではないが、捨てられない。

さらに<大漢和辞典>(諸橋轍次著 大修館書店 全12巻)をひいた。
なんとセンの音の漢字は229個もあった。その中から嬋の字を見つけ出し、”嬋娟”をひいた。
”姿のあでやかに美しいさま”とあった。<広辞苑>と1文字違うだけであった。で→に

黒潮丸通信を書くのも楽ではない。
実は、本当のことを言うと、私は小喬役も”嬋娟”の形容もリン・チーリンより檀れいの方が相応しいと思っている。

080608

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