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2008.05.18

トピアリーとモザイカルチャー2

モザイカルチャーとは何ぞやと思っていたのだが、「浜松モザイカルチャー世界博・MIH」のホームページなど見るうちに何となく判ってきた。
要するに<草花を使う立体花壇>らしい。
もともとパルテールというフランスに発する花壇作りの伝統があった。刺繍花壇・毛氈花壇とも呼ばれ、あらかじめ決められたデザインに従って緻密に草花を植え込む技法である。平面幾何学的とも言われた。
ヨーロッパ中に広まったが、イギリスでは自然回帰の風潮の中で廃れたともいう。

そのパルテールが立体化するのなら、これは面白い。
そうか。ビルバオのパピーはその流れの中にあったのか。いや、流れに先駆けたのか。

ところでMIHは、ホームページの中で「モザイカルチャーは、樹木を刈込み誘引するトピアリーとは異なる。」と高らかに宣言している。
これはトピアリーへの決別宣言だ。

対するトピアリー側はどうか。
世界の情勢は知らないが、わが国ではトピアリーの用語は立体花壇の概念も含めて使われてきたようだ。
意味を知ってしまえば安城デンパークの花牛などまさにモザイカルチャーだが、デンパークでは花牛をトピアリーと称している。
日本トピアリー協会は、トピアリーを<植物を人工的に、そして立体的に形づくる造形物>として、立体花壇や日本の伝統である菊人形も自己の陣営の一員に数えている。
これからどうなる?

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「日本トピアリー協会」
なんとも頼りない協会だ。
ホームページだけで知るのだが、組織もはっきりしないし、ホームページもここ4年間更新されていない。
日本植木協会あたりがもっと肩入れしないと、多分MIHに蹴散らされるね。

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「MIH」
いきなり降って湧いたようなモザイカルチャー。一体誰が担いでいるのか?
たまたま「CIRニュースレター」というのを見付けて覗いてみたら、キャサリンという浜松市の職員が市長のお供で通訳について行った話が出ている。それには日本の関係団体の影はまったく感じられない。
殆ど市長の思い付きみたいだ。

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私の感想
樹木の造型(トピアリー)と、草花を使った立体花壇(モザイカルチャー)を分けるのは大賛成だ。
概念がすっきりして、それぞれの発展に有益だろう。
しかしモザイカルチャーの方が優勢だろうなあ。勝負する時間が短くてすむし、カラフルだし、形も大きさも自在だ。
トピアリーは制約が大きすぎる。それが良さでもあるが。

浜松市は面白いことを考え付いたものだ。

参照:黒潮丸の「トピアリー大研究」

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