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2008.03.01

「その数学が戦略を決める」イアン・エアーズ

「その数学が戦略を決める」(イアン・エアーズ 山形浩正訳 文芸春秋社 07/11刊 1800円)を読んだ。
原題は「Super Crunchers - Why thinking-by-numbers is the new way to be smart 」である。

内容の紹介はアマゾンの書評の1つに譲る。
~~~~~~jinchoku 氏~~~~~~
社会の様々な場面で、大量データに基づく統計解析である「絶対計算」が専門家に勝利しているという内容です。近年の著しい計算機性能の向上、デジタルの社会経済データの入手が容易になったことを背景として、まだ収穫していないブドウから作るワインの品質の予測、防犯装置は社会全体の盗難車を減らすのか、といった多様な問題で、絶対計算の結果は専門家の予測よりも高い的中率を示しているそうです。
 紹介されている絶対計算の手法はシンプルな回帰分析と無作為抽出テストです。単純なモデルでも大量のデータを使用することで、実際に役立つ情報を引き出せるという点には感動しました。金融や法律、医療などアメリカ社会の幅広い場面で実用化された絶対計算が紹介されています。日本ではアメリカほど実証研究の結果が施策やビジネスの意思決定に頻繁に反映されているとは思えません。
 専門家と絶対計算の成績を比べると、ほぼ例外なく絶対計算が勝ちます。人間は感情や先入観に左右され、大量の条件に適切な重み付けができないためです。この結果は既存の専門家の地位を著しく低下させますが、モデルの形や取り入れる変数の選択、前提条件の変化の有無を診断することなどは逆に人間にしかできません。統計モデルは前提条件が変わらなければ素晴らしい精度を示しますが、条件の変化、稀な事象は上手く扱うことができません。そういった絶対計算の弱点についても割と誠実に書いてあります。
~~~~~~

実は私は回帰分析に縁無しとしない。
麻雀にゴルフに淫していた頃、多変量解析の言葉を知り遮二無二出始めのマイコン(当時パソコンとは言わなかった)を買ったのだった。
そしてDVDならぬ、CD-ROMならぬ、FDならぬ、記憶媒体がテープの多変量解析ソフトを購入し、しばらく遊んだのであった。
そのことは<ここ>に少しある。

その道を突き進んでいたら? とは考えない。
私は人間の出来がそうなっていない。

いまこの書を読んでショックは大きい。すべてのデータベースが統合され、蓄積され、あらゆるシミュレーションが計算されている。
自分の名前を出さずとも幾つかの条件を入れただけで、<あなたは何時の選挙で○○氏に投票した確率が97%>と出るのである。
さらには<あなたは5年後95%の確率で××病に罹患する>と出る。

若い人はこれを読んで、<よし俺もこれを計算してやろう>と奮い立つのであろう。
しかし私はもういい。そんな憂鬱なことはしない。
<最大化したいものを計測しないなら、データ主導型意思決定は出来ない>とこの書にあるが、私は何も最大化しない人生がいい。

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