« 稲取の金目鯛 | Main | 伊豆の自然薯 »

2007.12.30

シベリアからインドまで歩いた物語

山歩きが好きな方が多いようだ。
究極の山歩きの本をご紹介する。
「脱出記」(スラヴォミール・ラウイッツ ソニーマガジンズ 840円 07・11刊)

ポーランドの騎兵将校だった著者(25才)はソ連軍に捕らえられ理不尽に25年の刑を言い渡されてシベリアに送られる。
そのシベリアの収容所から6人の仲間を語らって脱出し、インドまで歩いた物語である。

ヤクーツク近辺の収容所からレナ川を渡り、バイカル湖の東側を南下し、モンゴルに入りゴビ砂漠を抜けてヒマラヤを越えてインドに入った。
ひたすら歩く。壮絶な物語である。
延べ6500キロになるという。

持ち物はグループで斧が1個、手製のナイフ1本、コップ1個、途中で拾った針金。
水の容器なしで砂漠やヒマラヤを歩いたのである。
狩猟の手段はない。凍結した湖の氷に穴を開けると魚が飛び出してきた。
衣服、履物はモンゴル人からもらった羊の皮で作った。
途中他人の物を盗ったのはヒマラヤを下る途中の無人の小屋で、置いてあった羊の肉を頂いただけである。

著者はナチスに捕まるのとソ連に捕まるのとどちらがよかったかを自らに問い続ける。
そしてどちらとも言えないと考える。
インドからイギリスに渡って生涯を終えるが、ドイツにもソ連にも近いポーランドには近寄りたくなかったのだろう。
イギリス婦人と結婚し、5人の子をなして88歳まで生きた。


« 稲取の金目鯛 | Main | 伊豆の自然薯 »

Comments

Post a comment

(Not displayed with comment.)

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21255/17521620

Listed below are links to weblogs that reference シベリアからインドまで歩いた物語:

« 稲取の金目鯛 | Main | 伊豆の自然薯 »