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2007.10.26

「重森三玲の庭」展

071024


10月24日、静岡アートギャラリーに「重森三玲の庭-地上の小宇宙-」展を見に行った。
小さなギャラリーだし、殆ど写真とパネルの展示だけだったが、それなりに満足した。
最初東京・汐留ミュージアムで開催されたもので、重森三玲の展覧会としては初めてらしい。

重森三玲は明治29年生まれ、日本美術学校に入学するが学友の絵のうまさに絶望し、茶の湯、いけばな、庭園など、日本jの伝統芸術への関心を深める。
昭和8年頃「新興いけばな宣言」を起草する。同志は中山文甫、桑原専渓、勅使河原蒼風らで三玲がリーダーであったが、自分の流派を持たない三玲は結局疎外されていく。
昭和9年室戸台風による古庭園の被害を目の当たりにして猛然と各地庭園の実測図作成に取り掛かる(昭和11-14年)。はじめ文部省の援助を願い出るが却下され、殆ど独力での調査であった。
カメラと記録は三玲が受け持ち、庭師と絵師が随行して実測と絵図の作成を行った。実測し絵を描く間に三玲は和尚の話を聞き、文書を書き写した。まだコピー機のない時代であった。
こうして昭和14年、約260ヶ所の庭園の実測図を載せた「日本庭園史図鑑」(全26巻)が刊行された。
その後彼は庭の実作者として名を挙げ、各地に庭園を残した。昭和51年には「日本庭園史大系」(全33巻)を出す。

私はこの「日本庭園史図鑑」の刊行こそ文化勲章に値する偉業だと思うのだ。
よく個人で成し遂げたと驚嘆する。
私は枯山水そのものをあまり好まないので、重森三玲の作庭に恐れ入ることはないが、尊敬する人物の1人である。

この展覧会で、実測図の原図を見るのが楽しみだった。
絵師が変わるので絵は必ずしも同じ筆致ではない。密粗、それぞれである。
表千家不審庵の絵図があった。さすがに際立って入魂の図面であった。
それにしても樹木や生垣、汀線など、図に描くにはなんとも心許ないものだ。年を経れば、あるいはその年の季節季節で線はたちまちに変わる。
庭園芸術とはこういうものかと慨嘆する。


午後は静岡県農水局みかん園芸室主催の「花咲くしずおか・アドバイザー」講習会に出席した。
私もアドバイザーの一員である。
講習は大したことなかったが、これも付き合いだ。

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 さて、先の神戸・京都行から既に1週間が経ちましたが、昨日の体験を待ち、その上で書き留めておくべき内容と考えたため 本日発となりました。お待たせしましたが、ごゆるりと・・・(笑)。話題は 庭・モダン・京都・静岡と めぐります。  11月初旬・・・京都市中の紅葉... [Read More]

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