草月流と連花
ソロモン流「いけばな草月流家元の華麗な生き方」というTV番組を見た。
草月流4代目家元勅使河原茜(47)が主人公である。
3代目の父勅使河原宏が2001年に亡くなって4代目を継いでから6年になる。
はじめ幼稚園の保母を志し4年ほど勤めたのち、父に勧められて草月流の事務方として入社?して広報などを担当した。
生まれながらにいけばなの道を目指して育ち学んだのではないらしい。
小太りの陽性な女性である。叔母霞ほどの美人ではないが、蒼風の孫として、家元として、それなりの貫目は出来てきているようだ。
作品の傾向とか出来栄えに関しては私は門外漢である。
しかし4代目の作品ということは柿右衛門やエミール・ガレの工房と同じで、彼女がちょいと花を挿しさえすればその前も後もすべてスタッフが整えてくれるのだろう。
彼女自身がそれほどのクリエーターには見えなかった。
我々世代には映画監督としてのイメージしかない勅使河原宏がどんな家元だったのか、ちょっと調べてみた。霞の死後1980年から家元だったというから21年も家元をやっていたのだ。知らなかったね。
草月の展示で大きな青竹の使い方が印象強いが、これは宏が持ち込んだものらしい。映画監督として舞台装置作りの経験を生かしたのだろう。
ほかに「連花」を始めたとある。
「連花」を調べたが、あまり反応がない。草月流の中で現在どんな位置付けになっているのかよく判らない。
やっと同志社校友会のページの中にこんな一文を見つけた。
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後半〈第2部〉では草月流華道家による「連花」の実演=写真=が行われました。これは連歌の華道バージョン、華道の即興劇とも言えるものです。まず12人の華道家が3組に分かれ、くじ引きで各グループ内の順番を決めます。最初のメンバーが合図とともに舞台に用意された花や器を用い、花を生けていきます。持ち時間(1人12分)が終わると次の華道家に交代し、1グループで1つの作品を仕上げていくのです。決して単なる共同制作ではなく、起承転結にはまらない、未完の面白さがあります。「ひらめきがきらめきに変わる瞬間」を見せることこそがこの「連花」のポイントなのです。即興性が重んじられる一方で、いかに前の花を受け継ぎ、いけばなの心を表現するかも問われます。先の作品の流れに沿って花を生けることもできますが、逆にそれまでの作品が地を這うようなものであれば、あえて高さのあるものを作ることもできるのです。舞台では「大いに暴れて下さい」という言葉が紹介されましたが、連なりを意識しながらも、流れを遮断し、意外性を出し、飛躍するか―新しい文化が生まれる瞬間に立ち会うことができたように思いました。
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面白そうだ。
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