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2006.06.14

「茶会記の手引き」を読む

「茶会記の手引き」(淡交社)を読んだ。
古い本かと思ったら今年5月の発行である。
編者として「淡交社編集局」とあるだけで著者紹介などない。どうやら三田富子という人が書いているらしいがどういう人か判らない。

私はこれまで茶会記は、茶席の亭主あるいは招かれた客が、その日のお道具など心覚えにしたことを記録したものだと思っていた。
この本を読んでそうではないことを知った。
茶会記は茶会の企画書なのであった。
亭主はその日の茶会の目的、顔ぶれによって趣向を考え、道具を組んでいく。
まず掛け物(掛軸)、道具、花、花器、菓子などなど・・。大変な企画なのである。
亭主はこうした組み合わせを紙に書いてみる。推敲する。
この会記が茶会運営のもととなり、シナリオ・台本としてお運びや水屋の人々にも配られる。
こうして全員が心を一つにしてお客様を迎える。

優れた茶会記を作るには(=茶会を催すには)、何十回も自分が茶会を営んでみなければならない。
それだけの知識と道具を持たなければならない。生半可なことではない。

かりに道具は持たないにしても、お茶を点てるために会記をつくる。
これがもてなしの原点である。

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茶会記は企画書であるが、あとで静かに読み返し、その茶会のたたずまいを心に思い出し、いつまでもその感激を持ち続けるためのものでもある。
我々は茶会記を読むことで、500年も昔の茶席の有様を髣髴と目に浮かべることが出来る。

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私が茶会記に関心を持ったのは茶の湯の世界に心入れがあるからではない。
茶の湯に茶会記あり、生け花に立花図あり、ならば「お庭巡り」「お庭拝見」に花会記や植栽図があってしかるべきではないかと思ったからである。
日本におけるオープンガーデンの提唱者の1人として、花会記の文化を作りたいとの思いがある。

ただこの書を読んで、道具立てならば或いは借りてでも組むことは出来るが、花は季節に逆らって咲かせることは出来ないと思った。
温室の花を庭に持ってきても花会記には載せられない。

振り返ってこれまで<黒潮丸通信>やわが<ブログ>に、茶会記について記事を4回書いている。
ここにまとめたのでご覧頂きたい。
「茶会記と花会記」

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