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2006.04.03

茨木のり子追悼特集号

060403ibaraginoriko


現代詩手帖4月号<茨木のり子追悼特集>を読んだ。

<代表詩選20篇><アルバム><追悼文><年譜>などがあった。
29人の追悼を読んだが、心に残ったのは3篇だけだった。中で新川和江の「現代詩の長女、逝く」が最初の1行から最終行まで、こちらの心に響いた。

ご本人は自宅で、1人で死んでいるのを発見された。
自筆の死亡報告が遺されてあり、近親者によって近しかった人々に送られた。
~~~~~~
このたび私、2006年2月17日、くも膜下出血にてこの世におさらばすることになりました。
これは生前に書き置くものです。
私の意志で葬儀、お別れ会は何もいたしません。
この家も当分の間、無人となりますゆえ、弔慰の品はお花を含め、一切お送り下さいませんように。
返送の無礼を重ねるだけと存じますので。
「あの人も逝ったか」と一瞬、たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます。
あなたさまから頂いた長年にわたるあたたかなおついきあいは、見えざる宝石のように、私の胸にしまわれ、光芒を放ち、私の人生をどれほど豊かにして下さいましたことか・・・。
深い感謝を捧げつつ、お別れの言葉に代えさせていただきます。
ありがとうございました。
~~~~~~
日付と病名だけがブランクになっていた。

あくまで潔い人であった。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞

私は「現代詩手帖」という雑誌を始めて手にした。
殆ど名前も知らない多くの詩人の追悼文に、また追悼特集以外の記事を流し見たが、感ずることはなかった。

茨木のり子に「四海波静」という詩があることを知った。
~~~~~~
戦争責任を問われて
その人は言った 
  そういう言葉のアヤについて
  文学方面はあまり研究していないので
  お答えできかねます
思わず笑いが込みあげて
どす黒い笑いの吐血のように
噴きあげては 止まり また噴きあげる

三歳の童子だって笑い出すだろう
文学研究果さねば あばばばばとも言えないとしたら
四つの島
笑(えら)ぎに笑(えら)ぎて どよもすか
―略―
~~~~~~
これはヒロヒトを批判している。

しかし私はヒロヒト批判として、また昭和への挽歌として、山中智恵子の「雨師として・・・」の方がはるかに高く、深いように思うのだ。
私には言葉の歴史の積み重ねと、そして修練において、歌人が詩人を圧倒していると思われてならない。

山中智恵子追悼特集号が今月にも出るであろう。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞

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