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2004.06.08

露地の作法

日曜日の夜、12CHの「日本全国庭自慢」という特集でわれらの伊豆オープンガー
デンが紹介された。
バスで巡るという設定で4軒の庭を巡った。案内役になんとかいう無名のタレントが
来たが、地元の案内役もバスの客もみんな我々の仲間である。

実はこの撮影はのべ4回にわたった。1)ロケハン、2)本番、3)撮り残したとこ
ろを撮る、4)撮り足りなかったところを撮る。
大変な努力である。
2時間番組の中の10分間ではあったが、最初から2番目に取り扱われたのが良かっ
た。担当したデイレクターはさぞ本望であろう。

庭を撮るのは花を撮るよりはるかに難しい。絵にするのが難しいのである。
今回、アンシャンテさんのイングリッシュ風ボーダーガーデンをうまく撮影していた
のに感心した。ここは日本有数のイングリッシュガーデンと思っているのだが、いつ
も写真やフィルムにすると何を写したか分からなくなってしまうのだ。それくらい中
央の芝生が広い。
上村さんの足湯も、前田さんのTEASも、志村さんの手作り和風庭園での野点も、
それぞれよかった。

和風庭園でちょっと疑問の残るナレーションがあった。
数奇屋門、外腰掛、枯山水、の言葉である。外腰掛とは露地(茶庭)を低い塀で外露
地と内露地に分けた場合の、外露地の腰掛・待合のことをいう。あれは外腰掛ではな
い。枯山水は岩と砂で水を表わすのだが、岩も砂もなかった。志村さんが作ったあの
門を数奇屋門というのかどうか引っ掛かったが、調べてみて数奇屋門の定義がはっき
りしない。研究テーマにしておこう。

いまイングリッシュガーデンブームで、日本庭園に関しての我々の知見は極端に低下
している。
しかし自然風景式のイングリッシュガーデンとは言っても、決して自然そのままでは
ないはずなのだ。どんな眺め、植物の組合せ、一隅のたたづまいにも、見る人が見れ
ば「ああ、これはイタリアの○○式の流れをひいている。」とか、「これはピクチャ
レスクだ。」、「これはブラウンが□□庭で始めたやり方だ。」と、背負った歴史が
浮かび上がってくるのであろう。

桂や修学院は遥かに拝むだけにしても、せめて露地の作法くらいは身につけて庭作り
をしたいと思う。

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