ブログ「彼岸への航海」ハンドブックはぼつぼつと書きついでいます。
特に病気にかかるのではなく、事故にも遭わないとしたら、我々の生の前途には死の前に老年があります。
老年になれば誰でも身体が弱ります。
それを老年症候群というのだそうです。
どんな症候群なのかおさらいしておきましょう。
~~~辞書的にいえば~~~~~~~~~
具体的には, 健忘・譫妄・痴呆・鬱などの精神機能障害, 摂食障害や嚥下障害, 低栄養・脱水, 発熱, 低体温, 浮腫み, 頭痛, 睡眠障害, 意識障害, 呼吸困難, 寝たきり, 廃用症候群に付随する失禁, 褥瘡, 便秘, 転倒骨折, 腰背部痛などの症状を指す.
こういう症状がいろいろと出てくるのですね。
~~~山口県立大学 江里健輔学長のブログから~~~~~~~~~
・・・・歳を取るということ、すなわち、老化は金属が酸化して起こる「サビ」と同じように細胞が「サビ」るのです。
いろいろな障碍物、例えば、自然放射線、紫外線、タバコ、アルコール、大気汚染、食品添加物など我々を取り囲んでいる多種多様なものが60兆ある人体の細胞を次から次へと破壊し、人体が少しずづ蝕ばまれ、老化という形で現れてくるのです。
従って、体力を示す免疫機能は18歳頃をピークとして、年々低下します。40歳ごろの免疫機能はピーク時の50%になります。心機能は30歳ごろを100としますと、70歳では70%,肺活量は60%、腎血流量は40%、全身の筋肉量は85%,太もも全部の筋肉量は75%程度にそれぞれ低下します。息切れ、頻尿、関節痛が生じるのは当然です。
このあと先生はこのように続けられます。
このように老化は全ての人を蝕む生理現象で、これを止めることは出来ませんが、遅らすことはできます。それは免疫機能を高めるように努めることであります。
それにはいろいろな方法があります。例えば、鎌倉時代前後に生きられた親鸞上人は90歳、法然上人は80歳、恵心尼は87歳、蓮如上人は85歳という長命を全うされたことは現代より厳しい環境であったであろう当時を想像すると、見事という言葉しかありません。
この人達は佛儀に仕えた人達で酒も飲まず、早寝、早起き、さらには、精進料理で代表される植物性蛋白を主食とされ、つつましやかな生活をされていたためではないでしょうか?
~~~高齢者の有訴率、通院率 厚労省資料~~~~~~~~~

自覚症状と通院理由は必ずしも一致していません。つまりいろんな症候があるということ?
~~~何がおきるのか?~~~~~~~~~
「日本人の死に時」(久坂部羊 幻冬舎新書)からの抜粋
1955年生まれ 医師・作家 阪大医学部
長生きを望む人たちはなんとなく今の体力に近いままで長生きできると思っているのではないでしょうか。でも長生きは誰にとっても初体験です。決していいとは限りません。それをしっかり認識しないで老いを迎えるから、「こんなはずでは・・」と悔やむのです。
だから漠然と長生きしたいと思う前に、現実の老いをできるだけ具体的に知っておいた方がいいでしょう。
長生きするとどんなことが起こるのか。
老眼になったり、ハゲたり白髪になったり、皺がよったり、入れ歯になったり、顔にシミができたり、耳が遠くなったり、腰が曲がったり、物忘れがひどくなったり、口が臭いといわれたり、そういうことはほんの序の口です。
★排泄機能の低下
・・・老いれば尿道や肛門の括約筋がゆるんできますし、きばるための腹筋も弱まります。尿意や便意を感じる神経が鈍れば、知らないうちに出てしまいます。
つまり排泄機能にも寿命があるということ。その寿命と身体全体の寿命のどちらが先に尽きるか。身体の寿命が先なら垂れ流しになる前にめでたく死ねますが、逆なら下の世話をしてもらわなければならない。
★筋力低下
筋力が低下すると、起き上がれない、着替えられない、入浴ができない、食事、洗面、歯磨きもできない、寝返りもうてないということになります。さらに進むと声も出にくい、食事も飲み込めない、息をするのも苦しいということになる。
・・・望みはしないけど生きてしまう。それが現代です。
★歩行困難
・・・こけて骨折、・・・寝たきり・・・
★関節の痛み
関節も長年使うとひずみや摩耗がおこります。
・・・関節に五寸釘を撃ち込まれるような痛み、・・・リウマチ、・・・苦行は生きている限り続く・・・。
★うつ病
うつ病になるかどうかの分かれ目は心の準備によるようです。・・・こんなはずではないとか、まだまだ俺は負けんぞなどと頑張っているとままならぬ現実に心が押しつぶされてしまいます。その意味で「生涯現役」などという言葉は、うつ病の最大の危険因子といえます。
★不眠
★呼吸困難
★めまい・耳鳴り・頭痛
★臭覚・味覚障害
・・・当たり前のようにある感覚、ただあることがどれだけ有難いか、失って初めてわかるようです。
★麻痺、認知症
・・・あらためて書くまでもないでしょう。その悲惨さや苦しみは、みなさん、すでによくご存じでしょうから。
・・・すべての症状が出るわけではありませんし、いつ出るかも人によります。まれに90才を超えても元気なスーパー老人もいます。
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灯台や航路標識に目を凝らして、なんとか無事に平穏に彼岸に渡りたいものです。